2008年から建築設備CAD「Rebro」を活用し、設備BIMモデル構築や施工図作成に特化した実務支援を行っています。複合施設・オフィス・ホテル・工場など多様なプロジェクトに対応し、Rebroスキルアップ研修や企業向けカスタマイズ講習を通じて、作図効率とBIM活用力を飛躍的に向上させます。 Rebroの操作だけでなく、BIMの本質的な理解を重視した研修で、現場で使える知識と技術を提供。Rebro導入相談からBIMデータ構築支援まで、設備図の未来を共に創ります。
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なぜ建築設備専用3次元CAD『Rebro(レブロ)』をお勧めするのか

Rebro導入の成果として、技術的な挑戦と実務的な価値の探求


Rebro導入の成果として、技術的な挑戦と実務的な価値の探求


まさか・・・・波乱の幕開け

1998年より建築設備3次元CAD「U/kit」使用していましたが2008年にメーカーより、突然、使用解約されました。購入後の2007年に変更された使用規約が1998年より適用するという見解が示され、同意していないにもかかわらずでしたが、代用のCADを40万でとご提案がありましたが、120万で購入したU/kitに及ぶものではないと思い、断念することになりました。翌日から、廃業の危機となり、想像以上の波乱の幕開けとなりました。

 

崖っぷち・・・全てをなくす生き方はしていない

顧客の推薦で2008年より製図者として、Rebroの開発に300を超すアドバイスを行ってきました。基本構造には素晴らしい可能性を感じていましたが、当時は未完成な部分も多く、周囲にRebroの認知がほとんどなかったため、施工図業務に活用することは困難でした。


それでも「このソフトに光を当てたい」「多くの方に知ってもらい、力を貸していただきたい」との思いから、2009年3月よりブログでの情報発信を始めました。

しかし、CADがなければ仕事を受けることができず、理不尽なメーカー製ソフトを購入するくらいなら廃業すると決意。不景気の影響も重なり、仕事は完全に途絶えました。「この仕事を辞めるべきか」「辞めたところで、自分に務まる仕事があるのだろうか」と悩み、夜も眠れず、突発性難聴を患うほど心身に負担がかかりました。


時にはアルバイトをしながら生活をつなぎましたが、以前からの取引先の方々が離れることなく、時折「元気にしてるか?」と電話をくださることもあり、大きな支えとなりました。

 

そして2009年後半から2010年にかけて、地方の現場から作図の依頼をいただきました。使用できなくなった3次元CAD「U/kit」でも構わないという条件で、「これが最後でもいい」と覚悟を決めて現場に向かいました。思う存分CADを使い切り、周囲の方々からも高く評価していただき、少しずつ希望の兆しが見え始めました。

 

CADの差に驚愕

ご好意でCADを用意していただけ、他社2ソフトで作図し、現場常駐することも受け入れました。常に、『この経験もプラスに変えればいい』と考える性格であり、CADにあまりこだわりを持つことは技術者として未熟ではないか?それほどの差がないだろうと、取り組みました。

 

 実際は図面作成に今までより時間がかかり、作成後の平断面連動されないなど機能が浅いため整合性を欠き、勾配配管の弱いCADの多さに戸惑い、作図までの下準備に時間がかかり図面の精度を下げました。時に、今までの2~3倍かかるケースもあり、CADのレベルの差を痛感しました。

 

それは、Rebroの基本構造の素晴らしさと一歩先を読もうとしている姿勢に改めて魅力を感じました。

 

気がつけば他のCADを使用していても『教えて欲しい』と言われることが増え、多少周りに聞き覚えたこともありましたが、CADに対する「なぜこのコマンドはあるのだろうか?」「この機能はどのような制御をしているのだろうか?」「この図面を作図するには、どのような機能があればいいだろうか?」と独特の習得の仕方があることに気づきました。

 

また、人に教えることを出し惜しみしない性格が現場でも重宝がられ、コミュニケーションが取りやすくなり、多くの仕事を教えてもらい、プラスに変えることができました。

 

努力は平等に与えられたチャンス

お客様からの要望される精度納期金額が厳しくなっていく一方で、

私自身も、「図面の時間を短縮するには?」「精度を上げるには?」と努力して来ましたが、何年使用しても作図スピードが向上せず体力的に限界に達しました。

私だけでなく、設備業に関わっている多くの方が、図面に対して不満を持ち改善を求めていました。それは、CADの見直しから始めなければ、設備業の改善・進展はないだろうと確信し模索し始めました。

 

一方、RebroはRebro2011で急成長し、BIM(ビルディングインフォメーションモデル)の48H仮想大会でRebroを採用し、2年連続最優秀賞を受賞し高い評価を得ました。その大会がきっかけで実物件にBIM(ビム)導入が増えてきており、設備分野はRebroが採用されることが増えてきました。早くRebroのみで作図したいと気持ちは焦りましたが、地道に営業活動をつづけながら、ブログで少しづつ交流の幅を広げ4年の月日がかかりましたが、ようやくRebroで作図する機会が増えました。

 

建築設備専用CAD Rebro(レブロ)導入効果(2013年)

Rebroを導入した効果は、10時間かかっていたものが8時間が見えてきています。たかが2時間とも感じますが、これは、1日作業と計算するのと1.5日作業と計算する違いが出てきます。

この差が大きな効率の差になってきています。特に、納まりが複雑物件・修正・変更が増えてくると大きな差がでてきています。

 

しかし、まだまだ理想とする時間で作図が可能になった訳ではありません。図面に表現されないCAD機能や汎用機能の向上なども必要だと感じています。また、Rebroはあらゆる情報を持たすことが可能のため、管理図としての利用ができます。指示図としてスピードを求めるのか、情報を負荷し管理・シュミレーションとしても利用するのか、CADの特徴を理解し使用する必要もあると思います。長年かかわってきて、やはり製図をしている人間にとってCADは相棒だと言っても過言ではありません。その信頼感がRebroで生みだすことができたことがうれしく思います。

 

Rebroは販売されて5年と月日が浅いですが、とても先見の明のある方や企業に導入されています。

また、まだまだデータ構造に余力がありますので今後の開発に期待できる点においても、お勧めできるCADであり業界発展の為に広げていきたいと、販売はもちろんのこと図面作成・スキルアップオペレーション研修を承っております。ぜひ、Rebroの良さを体感してください。※Rebroの由来はスペインの「Cerebro」(知識・頭脳)からきているそうです。


Rebro導入成果エピソード:温泉施設改修建築3次元モデル(2013年)

Rebro導入成果エピソード:機器取扱説明書データ構築(2014年)

Rebro導入成果エピソード:電気設計BIMへの挑戦(2014年)


技術的な挑戦と実務的な価値

2013年、関西でも「BIMとは?」「3次元の活用とは?」という問いが広がり始め、Rebroを検証する企業が少しずつ増えてきました。設備専門工事会社様の中には、建築のIFC提供がない物件でも「BIMに取り組む」という方針を掲げる企業もあり、現場は模索と挑戦の連続でした。


そんな中、ある企業様から温泉施設の改修工事における「建築の3次元モデル作成」のご依頼をいただきました。Rebroで建築モデル?と一瞬戸惑いましたが、目的はモデルの精度ではなく、施主様へのイメージ共有や工事範囲・施工手順の説明に活用したいというものでした。


提供資料はJw_cadの設計図のみ。平屋の温泉施設で、アーチ屋根や石の表現、地盤高さの調整など、Rebroの建築コマンドを駆使しながらすべてを一から作成しました。特に「石」の扱いには苦戦し、四六時中石のことを考えていたほどです。やってやれないことはないが、やりたい気持ちはあるけれど、優先順位は石じゃない…と自分に言い聞かせながら、温泉に水を入れたり、人を浸からせたりと、少し遊び心も加えながら楽しくモデルを仕上げました。


この経験を通じて、3次元モデルの力を改めて実感しました。2009年からのRebroユーザー様との会話では、屋上の室外機置場から浴室が見えることに気づき、フェンスを設けて対応したという事例も伺いました。モデルがあることで、さまざまな角度から空間を俯瞰でき、設計・施工上の気づきが得られるのです。



2025年の今振り返って
この温泉施設の改修プロジェクトは、Rebroを「設備設計ツール」としてだけでなく、「空間を伝えるコミュニケーションツール」として活用する可能性を示してくれました。2013年のこの経験は、私自身にとっても「3次元とは何か」の軸を築くきっかけとなりました。

技術的な挑戦と実務的な価値

2014年にご依頼いただいたのは、竣工後の設備機器に関する「取扱説明書データの構築」でした。他社から提供された施工図を変換し、機器を3次元で作成。

さらに、CG上で機器ツリーを構築するという挑戦的な内容でした。


CGの機器の機能は、機器に機器名称と台数を紐づけて管理でき、機器番号を入力すると該当機器にズームする仕様になっています。

そこに必要な資料をハイパーリンクで設定することで、CGモデルがそのまま機器の取扱説明書として機能する仕組みです。








Rebroの標準部材にない点眼器や給茶器などの機器も多数あり、3次元作成は膨大な作業量でしたが、現在でも再利用可能な図形として活用されており、

「最初は大変でも、図面作成で再利用できる数少ない資産」となっています。

当時は、部材情報の入出力やデータリンク、プロパティの連携機能がなく、すべて手動で情報を入力。今では考えられないほどの時間と労力を要しました。

2014年にはまだ建築のIFCも限定されていて電気は電気にBIMは必要か?と言われていました。










2025年、今振り返って


10年後の視点から見えたこと

2025年の現在、当時のデータを開いてみると、シートの使い方や構成がほぼ変わっておらず、2014年の時点でRebro作図の「軸」がすでにできていたことがわかりました。

このプロジェクトがきっかけに、Rebroの設備BIMにおける部材情報の入出力、データリンク、系統管理などの機能開発が加速していったように記憶しています。

設備の3次元での作成している施工図の精度の高さがツールの進化を後押ししたと思います。


技術的な挑戦と実務的な価値

2014年、ある企業様から「電気の設計BIM」のご依頼をいただきました。

「電気ですか??」と正直戸惑いました。空調・衛生を得意としていた私にとって、電気はラックの施工図を描ける程度の経験しかなく、しかも当時のRebroは電気分野の開発が遅れていた時期。なぜこのタイミングで電気の設計BIM?と不思議に思ったのを覚えています。


打ち合わせから始まり、設計BIMの目的は「可視化」であることがわかりました。電気でBIMという未知の領域に一度はお断りしようかとも考えましたが、「建築x構造x空調x衛生x電気のフルBIM」と聞いて興味が湧き、Rebroの力を試してみたいという気持ちが勝りました。2009年から築いてきたRebroユーザーの仲間にも協力を仰ぎ、挑戦することにしました。


当時は、BIMに対して否定的な方も多く、担当者によってはBIMをご存じないケースもありました。

それでも、私は2009年からBIMの情報収集を続けていたため、2020年には「現場でタブレットを持つのが当たり前になる」と確信していたのを思い出します。

建築・構造・設備のフル設計BIMとして、意匠・鉄骨のIFCデータを受領できましたが、意匠と鉄骨でフロア設定が異なり、Rebroでの調整は非常に困難でした。

さらに、設計図にはあるべき場所に梁がなく、低層階の梁が上層階まで複写されていたため、設備のおさまり検討には使えないという問題も発生しました。

この経験から、BIMは「可視化」や「早期合意形成」だけでなく、LOD(詳細度)やオペレーターの技量によって設備に大きな影響を与えることを実感しました。
当時は「電気にBIMは不要では?」という声もありましたが、キュービクルなど屋上機器の配置は、設計BIMによって設備側にも可視化され、合意形成につながると感じました。









電気盤や照明器具は部材作成の量が多く、拾い出しには非常に有効でしたが、作業量は膨大で、かなりの労力を要しました。

また、当時はレイヤーの制限や外部参照機能が不十分で、すべてのデータを重ねてIFC出力する必要がありました。


地下2階〜23階、PH、R階までのデータを重ねたIFCは650MBにもなり、対応できるPCが限られるというBIMの難しさも痛感しました。
2025年の今、振り返って
現在のRebroは、データの軽量化やレイヤー制限の緩和、外部参照機能の充実など、当時の課題を大きく改善し、進化を遂げています。

この設計BIMを作成したことで、後の施工図作成もスムーズに進みました。

すでに納まりの課題を把握していたため、検討図の作成や打ち合わせも効率的に進行。設計から施工まで一貫して関わることで、BIMの真価を体感することができました。