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  1. 技術を深める。自分を育てる。―設備×CAD×BIM×女性目線のコラムー
  2. CADオペレーター
  3. なぜ施工現場では、CADオペレーターが「補助」から抜け出しにくいのか

なぜ施工現場では、CADオペレーターが「補助」から抜け出しにくいのか

— コラム前編:構造としての“補助”という役割 —

施工現場で働く設備CADオペレーターの多くが、

「もっと施工図を描けるようになりたい」

「補助ではなく、技術者として認められたい」

と願っている。


しかし現実には、どれだけ努力しても“補助”の枠から抜け出せない人が少なくない。

それは決して本人の努力不足ではなく、現場の役割分担そのものが“補助”構造になっているからです。


■ 「補助」のままでいることは、ある意味で“正解”でもある


今の業界構造では、CADオペレーターが補助に徹することは、“コスパの良い働き方”として成立してしまう。

  • 言われたことだけやっていれば、最低限の給料はもらえる
  • 現場が炎上しても「指示がなかったから」で責任を回避できる
  • プライベートの時間を確保しやすく、子育てとの両立もしやすい

こうした価値観を選ぶ人も多く、それは間違いではない。

ただし、現場が佳境に入ると状況は一変する。

  • 指示が来ない
  • 周囲が忙しそうにしている中で「力不足」の空気を感じる
  • CADの仕事が減り、雑用やプロット仕上げだけが残る

そんな“居場所のなさ”を経験するCADオペレーターも少なくない。

このギャップを経験した人ほど、「補助ではなく、技術者として認められたい」という気持ちが芽生えていく。

■ では、なぜ設備CADオペレーターは“補助”から抜け出せないのか?

その理由を理解するには、まず施工現場の役割構造を見る必要がある


■ 施工現場が重視するのは「品質・工期・利益・安全」


企業として現場が守るべき価値は、「品質・工期・利益・安全」この4つに尽きる。

そのために配置される役割は、ざっくり次のようになる。

  1. 現場代理人(現場全体の舵取り、大きな設計変更の判断、専門業者選定・発注、利益率の確保、資材決定)
  2. 設備施工工事主任(施工方法・搬入計画、他工種調整、資材発注、職人への指示、工程調整)
  3. 現場施工監督(資材発注、職人への指示、図面作成)
  4. 施工図担当(調整図・納まり検討・他工種調整)
  5. 現場施工担当(写真整理、測量、図面修正の伝達)
  6. CADオペレーター(決定事項の図面化、修正、提出図の整形)

 1〜4は固定された役割ではなく、密に連携しながら品質・工期・利益・安全を守るための“検討・判断・調整”を行っている。


■ CADオペレーターは、そもそも“検討の輪”に入っていない


現場はプロフェッショナルの集まりで、品質・工期・利益・安全に関わることを”疑念・検討・質疑・確認”を繰り返しながら進めている

しかしCADオペレーターは、その検討プロセスに参加する前提で配置されていない。


なぜなら、現場はCADオペに「検討」ではなく「決まったことを早く・正確に図面化する」ことを求めているからだ。

つまり、CADオペレーターは構造的に“検討が終わった後の作業者”として扱われる。


この構造が変わらない限り、何年働いても“補助”という役割から抜け出すことは難しい。

■ でも、それは「あなたの能力が不足している」からではない


役割が補助であるだけで、あなたの能力が低いわけではない。

現場のシステムが“CADオペは補助である”という前提で設計されているだけ。

だから、あなたが補助に留まっているのは、あなたの努力不足ではなく、構造の問題なのだ。


ただし、ここでひとつだけ見逃せない現実がある。

■ 時間は過ぎていく。経験が「実績」に積み上がらないというリスク

補助のまま働いていると、判断経験・調整経験・施工図の検討経験といった“技術者としての実績”が積み上がらない。


日々の業務はこなしていても、履歴書に書ける経験が増えない。市場価値が上がらない。

これは、あなたの能力とは関係なく、役割があなたの未来を制限してしまうということ。


■ 時代は3Dオペレーションが必須になりつつある


2Dの修正作業だけでは、これからの設備業界では生き残りが難しくなる。

3Dになると、

  • 実際の形状
  • 施工性
  • 他業種との干渉
  • 空間の認識

こうした“立体的な理解”が必要になる。

単なる操作ではなく、設備そのものを理解していないと扱えない世界に変わりつつある。


3Dは「CADの延長」ではなく、施工図の理解が前提の技術だからだ。


■ AIの進化で「作業としてのCAD」は確実に減っていく


AIの進化により、
  • 機器の自動プロット
  • 自動ルーティング
  • 自動干渉チェック

こうした機能がすでに見え始めている。

つまり、“指示された通りに描く”という作業は、AIが最も得意とする領域。

補助的なCAD作業は、これから確実に自動化されていく。


■ では、CADオペレーターは“補助”という役割を続けられるのか?

結論から言うと、

「補助のまま」では、これからの10年を生き残るのは難しい。

なぜなら、

  • 補助的な作業はAIに置き換わる
  • 3Dは“設備の理解”がないと扱えない
  • 施工図の判断ができないと役割が縮小する
  • 経験が積み上がらないと市場価値が上がらない

という現実があるから。

つまり、“補助”という役割は、構造的に固定されている一方で、その役割自体が時代とともに縮小していく。

あなたの能力が低いからではなく、役割の寿命が短くなっているということ。


■ だからこそ、今「補助から一歩抜ける準備」が必要になる


ここまで読むと、不安になる人もいるかもしれない。

でも、これは脅しではなく、未来を選び取るための現実認識。

前編では、「なぜ補助から抜け出せないのか」という“構造の説明”をしました。


■ 後編では、「補助」から抜け出すきっかけをどう作るかを語ります


\設備業界で働く女性たちへ/ 「わかる〜!」が飛び交う、ちょっとホッとする時間を。

もしあなたが、「補助のまま終わりたくない」「もっとできるようになりたい」そんな気持ちを少しでも持っているなら、

その思いは大切にしてほしい。


レブロネクストでは、設備女子がキャリアや働き方を語り合う「設備女子あるある会」 を開催しています。

同じ悩みを抱える仲間と話すことで、自分の立ち位置や、これからの可能性が見えてきます。


参加してみたい方はこちら設備女子あるある会003_設備女子あるある会